ゴージャス・マイステージ

迷える子羊による、仕事と生活の悩みで飾る舞台

残る日々を計算する

意味のない計算が好きだ。

「53×29、うわあ、あと1,537回もこの憂鬱な日曜日を過ごすのかよ」

コロナ禍で出歩けない人々が散歩のために集まっていた昨年の4月の公園で、私は妻にそんなことを言った。これは60歳で仕事を辞めると仮定したときに、あと何回この週末を味わわねばならないのかを計算した結果だった。今はあれから76週間ほど経ったので、残る週末は1,500回を切ったことになる。

ここまで計算して、ふと思う。「あれ、つまり残りの社会人人生のうち、5%近くも消化したのか」

これには一瞬喜びとも驚きともつかぬ思いがよぎったが、冷静に考えれば当たり前の数字だった。当時31歳、残る29年のうち1.5年が過ぎたのだ、暗算の概算でもだいたいそれくらいの数字になる。ただ、入り口になる数字が違ったので少しびっくりしたのだ。

改めて5%という数字を考えてみる。これは馬鹿にできないほど大きな数字とも言えるし、そうでないとも言える。投資における年間リターンと比較するか、統計の有意水準と比較するか。比較対象により印象は変わるが、やはりここは大きいと思った。仕事人生の大きな部分を、こんな、苦悩にまみれて終わらせてしまったという焦りもあった。

だが、この過ぎた76週間を取り戻すすべもない。そうすると、残る1,500週間弱をどう過ごすかもいう思考になる。このように考えても、なかなか「じゃ、しゃーないからポジティブにいくか」とはならない。なんだかよくわからないが、現状が打破された先にあるユートピアを見たくなってしまう。そんなもの、あるかどうかもわからないのに。そもそも、現状をどのように打破するというのだ。

まったくわがままかつ都合のいい人間性の持ち主である。

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